成文法(せいぶんほう)とは、文章として明確に定められ、公に公布された法規範を指す。憲法、法律、政令、省令、条例などがこれに含まれ、日本の法制度の中心を構成している。
成文法は、誰でも内容を確認できる形で示されている点に特徴があり、法の安定性や予測可能性を確保する役割を果たしている。
法制度における位置づけ
日本は、成文法を重視する大陸法系の法制度を採用している。そのため、裁判や行政判断においても、まず成文法の内容が基準とされる。
裁判所は、原則として成文法を解釈・適用することで結論を導き、判例はその補充的な役割を担うと整理されている。
成文法の主な種類
成文法は、その制定主体や効力の範囲に応じて、いくつかの段階に分けられる。主なものとして、次のようなものがある。
- 憲法:国の基本原理を定める最高法規
- 法律:国会が制定する一般的な法規
- 命令:政令や省令など、行政機関が制定する法規
- 条例:地方公共団体が制定する地域限定の法規
これらは、一定の序列を持ち、上位の成文法に反する下位の法規は無効とされる。
成文法の役割
成文法は、社会のルールを明文化することで、国民や法人が行動の基準を理解しやすくする役割を持つ。あらかじめ規範が示されていることにより、紛争の予防や、法的安定性の確保が図られる。
また、成文法は、民主的な手続を通じて制定・改正される点において、社会の変化を制度に反映させる仕組みともなっている。
不文法との対比
成文法に対し、不文法とは、慣習や判例など、文章として明文化されていない法規範を指す。日本の法制度では、成文法が優先されるが、成文法に規定がない場合や補充が必要な場合に、不文法が参照されることがある。
このように、成文法と不文法は、相互に補完し合う関係にある。
財団法人との関係
財団法人の設立や運営は、民法や一般法人法、公益認定法などの成文法に基づいて行われる。定款の作成、登記、事業活動、ガバナンスの枠組みはいずれも、成文法によって定められたルールに従う必要がある。
この点において、成文法は、財団法人の活動の前提となる法的基盤である。
用語としての整理
成文法とは、文章として制定され、公に示された法規範の総称である。日本の法制度を理解するうえで、基礎となる重要な概念の一つとされている。




