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ローマ法とは

ローマ法(ローマほう)とは、古代ローマにおいて形成・発展した法体系の総称である。市民社会の秩序を維持するための実践的な法として整備され、その後のヨーロッパ諸国の法制度に大きな影響を与えた。

現代の多くの国の民法制度は、直接または間接的にローマ法の考え方を受け継いでいる。

ローマ法の成立と発展

ローマ法は、古代ローマの都市国家としての発展とともに形成された。当初は慣習的な規範が中心であったが、社会の拡大や経済活動の複雑化に伴い、成文化や理論化が進められた。

特に、ローマ帝政期には法学者による解釈や体系化が進み、ローマ法は高度に洗練された法体系となった。

ローマ法の特徴

ローマ法の大きな特徴の一つは、私法を中心に発展した点にある。所有権、契約、相続、債務など、私人間の関係を合理的に整理するための概念が多数生み出された。

また、抽象的な法概念を用いて事例を整理する手法が確立され、後の法体系化に大きな影響を与えた。

成文化と『ローマ法大全』

ローマ法は、東ローマ帝国時代にユスティニアヌス帝の命により集大成された。これがいわゆる『ローマ法大全(コルプス・ユリス・キウィリス)』である。

この法典は、後世の法学研究や立法の基礎資料として重視され、中世以降のヨーロッパで再評価された。

大陸法系への影響

ローマ法は、中世ヨーロッパで学問的に研究され、近代に成立したフランス民法典やドイツ民法典などの基礎となった。これらの法体系は、大陸法系と呼ばれ、日本の民法もこの流れをくんでいる。

このため、日本の民法に見られる所有権や契約の考え方の多くは、ローマ法に起源を持つとされている。

現代法との関係

ローマ法そのものが現代に直接適用されることはないが、その基本的な概念や法的思考方法は、現代法の中に組み込まれている。法を体系的に理解し、一般化されたルールとして整理する姿勢は、ローマ法の重要な遺産である。

用語としての整理

ローマ法とは、古代ローマで形成され、現代の民法体系に大きな影響を与えた法体系である。大陸法系の基礎を理解するために欠かせない歴史的・理論的な概念とされている。